ガソリンスタンドのアルバイトに適した人材
車を所有している人であれば、当然ガソリンスタンドに立ち寄る機会は多いと思う。屋外で夏の暑さにも冬の寒さにも負けず、いつも愛想よく大きな声できびきびと立ち働いている店員さん達を見ると、体力は必要だろうし業務内容は幅広いだろうし、何より危険な物を扱う仕事だからさぞ何か特別な素質やスキルが必要であるに違いない、と思うかもしれないのだが、実際は採用時にそれほど多くのことは要求されない。
もちろん、整備士、危険物取扱者、保険取扱者などの資格はあるに越したことはないのだが、働き始めてからでも取得する機会はいくらでもあるので、応募の時点で特にそういったものがなくても問題はないし学歴もそれほど重視されることはないのである。
そういう技術的なことよりも、やる気と元気があり、人と接することが好きな明るい性格であることが一番の条件となる。
ただ、スタッフの身だしなみに関してはほとんどのガソリンスタンドで指導をおこなっているので、ファッションに特別なこだわりのある人にはあまり向かないかもしれない。
例えば、装飾品に関しては、車のボディーに汚れや傷がつかないように、バックルのついたベルト、腕時計、ブレスレット、指輪などの金属製品はなるべく身につけない。
また、爪は常に短く、髪型も基本はショートヘアで長ければ束ねるというように、傍から見るよりかなり徹底的に指導されているのである。
そして、規模の大きな所ではカーメンテナンス等の専門知識も必要になるので、できれば多少なりとも車に関心があったほうが良い。
どの職種でも言えることかもしれないが、知識や技術を教えてもらえても、興味がなければなかなか覚えられないからである。
さらに、ガソリンスタンドの仕事は給油だけではなく、タイヤやバッテリーの販売などもあるので、アルバイトとはいっても販売目標のようなものが設定される所もある。
したがって、人見知りや物おじをせずにお客さんと話せるタイプのほうが結果を出しやすく、時給アップにつながる可能性も高いかもしれない。
以上のことを挙げるとなかなか大変なことばかりのように聞こえるが、ガソリン、タイヤ、オイルなどを安く購入できるなどの物質的なメリットもあれば、暑さや寒さに耐えられる体力、接客のコツ、忙しくても冷静に状況判断できる行動力など、将来の自分にプラスになるものがたくさん身につくチャンスもあると言える。
若くて体力があるうちに一度は経験してみる価値のあるアルバイトだと思う。